理不尽なクレームが悩み

介護職員のよくある悩みのひとつにクレームがある。クレームにも色々あり、もちろん施設側が悪いこともあるが、すべてのクレームが施設や介護職員が悪いわけではない。とくにデイサービスなどは利用者のわがままな部分が多いのだ。

たとえば、送迎の時間である。当然ある程度の時間は決めてあるが、施設とて1人の利用者に一台の車を回すわけにはいかないため、基本的には2,3人~多い時には6,7人を一台の車で迎えに行くのだ。しかし、ときには「何時もの時間より5分も遅れるなんてどうなっているんだ」とか「あちこち連れ回したらおばあちゃんが可哀想だからやめてほしい」などと理不尽な要求をしてくる利用者がいる。

普通のバスやタクシーではないのだから、常識で考えていつも同じ時間ぴったりに行けるわけがないし、連れ回したら可哀想とか言われても、他の利用者の希望も考慮するとどうしようもないのである。1人のわがままだけを聞くことはできないのだ。だが、案外この手のクレームが多く介護職員のよくある悩みになっている。さらに介護職員を悩ませるのはそんな利用者のわがままに対して施設が強く出てくれないことだ。大概はハイハイと利用者のクレームにうなずいてしまう。他にも職員を選り好みして、名指しであの職員は嫌いだから二度とくるな、とか言われることもある。しかし、そうやって指定されてしまうと送迎にいける職員がいなくなってしまうのもまた現実であろう。理不尽なクレームには毅然とした態度で、無理なものは無理だと伝える必要がある。